Idle/Incrementalゲームとは何か？

この記事ではidle/incrementalゲームとは何かを簡単に説明したいと思います！

「idle」と「incremental」というジャンルには実はそれぞれ明確な定義が存在しますがここでは同じものとします（簡単のため以降はidleゲームと表記します）。

idleゲームを一言で表すなら何と言えば良いでしょうか…とても難しいですが、

一見するとあまりにも単純で簡単なゲームに見えるが、実はとてつもなく複雑で深遠な面白さを持つ神秘的なゲーム

と、誇張抜きでこう言わざるを得ません。

idleゲームのルーツは2002年にリリースされた「Progress Quest」と言われています。このゲームは最初に主人公の職業とステータスを決めたら、あとはプレイヤーは何もやることがありません。ただひたすら主人公が敵を倒しクエストが進んでいくのを眺めていくだけです。グラフィックやサウンドは皆無で、見かけは業務アプリのような感じです。にもかかわらずこのゲームは大成功を収めています。ゲームの面白さと対極にあるようなデザインのこのゲームがどうしてここまで人気を集めたのでしょうか。

idleゲームが世界的に知られることになったきっかけのゲームは2013年にリリースされた「Cookie Clicker」というゲームです。日本でも当時大流行したため、プレイしたことのある人も多いのではないでしょうか。

このゲームの目的は

ひたすらクッキーを焼き続ける

の一点のみです。これだけ聞くとネタゲームのように思われるかもしれませんが、何とこのゲームは1年以上も遊び続けることができるほどコンテンツがあるのです。どうしてクッキーを焼き続けるだけのゲームを1年以上も遊び続けることができるのでしょうか？この謎を解く鍵は、様々なidleゲーム独特のゲームスタイルにあります。それをいくつか紹介していきたいと思います。

「待つこと」がゲームの遊び方である

idleゲームの”idle”とはどういう意味でしょうか？辞書を引いてみると、次のような意味がのっています。

あまりイメージの良い単語ではないかもしれませんね（笑）

idleゲームはまさに、「何もしないゲーム」や「放置するゲーム」、「ひたすら待つゲーム」などと訳すことができると思います。

普通にゲームでは、プレイヤーは画面の前で複雑な操作をこなしながらゲームをプレイすると思います。しかし、idleゲームには複雑な操作はほとんどなく、プレイヤーは画面の前にいる必要すらありません。

最低限の操作だけをして、あとはひたすら待つ

これがidleゲームの遊び方なのです。とても不思議なゲームだと思いませんか？

このため、通常のプレイヤーは1日に実際に画面上でプレイする時間は10~15分程度です。このことが、プレイヤーのゲームをするハードルを極めて大きく下げています。朝起きた時や夜寝る時、仕事の合間や通勤時間などに開いてゲームの成長を楽しみ、そしてまたすぐゲームを閉じる。これがidleゲームの楽しみ方です。

idleゲームははまってしまうと、毎日ゲームの成長をみるのがとても楽しくなります。しかし、普通のゲームのように中毒的になりすぎてしまってゲームにばかり時間がとられてしまうということはidleゲームでは一切ありません。なぜならプレイヤーはゲームの中でできることが非常に限られているからです。これも、idleゲームの1つのメリットです。毎日を充実させながら、ゲームの楽しさも最大限感じられるということです。

信じられないほどの大きな数字

idleゲームではしばしば常識離れした大きさの数字が出てきます。大きいと言っても、1億や1兆といったどころの話ではありません。0が数え切れないくらいの数字がたくさん出てくるのです！例えば、上記の画像の左にはAttack(攻撃力)というステータスが書かれていますが、その大きさは何と

708560000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000

となります。このように、idleゲームでは長い時間をかけてパラメータを想像もつかないくらい大きな値にしていきます。これこそが、idleゲームが1年以上も遊び続けられる1つの理由になっています。この数字よりもさらにはるかに大きい数字を扱うようなidleゲームもあります。